梅川紀美子・Nゲージ情景(京福沿線風味)


京福電車は京都の端っこを走っている電車です。
前回のトーマス情景はサイズが大きくて置き場所に困った経験上、
収納する棚の高さや幅を測ってから臨みました。
サイズは写真内のカッティングマットの目盛りでご想像ください。

サイズが小さいので、短い車両を走行させる線路(カーブC177)を使っています。
このカーブ線路では、新幹線などの長い車両は走行できません。

みなさまの鉄分補給になれば幸いです。



 

(制作初日)
・線路を組んで、全体の構成を考えます。
 メンテを考えて、今回はトンネル無しにしました。
・土台は7mm発泡パネルの2枚合わせ張りです。
 ラウンドに切りにします。
・素材を並べて雰囲気を考えます。
 TOMYの木、甲州街道の宿と茶屋、駅も用意。
 京都なのに甲州ってのは、気にしな〜い。
・山の全部を粘土にすると重くなるので
 7mmのハリパネを切って重ねました。

・テクスチャーを作る素材を確認します。
 ホビーショップに売っているものばかりです。
 カラーパウダーやライケンは必須ですね。
 粘土は、乾くと固くなるアーチスタフォルモと
 乾くと木っぽくなる粘土の2種を使いました。
 主に使ったのは木の粘土です。
 他に、ジェッソ(白)も土台の下地塗りに使います。

 
・さて、制作開始です。
 粘土を盛りつけるエリアを細いペンで描き込みます。
・その後でも前でもいいのですが、
 ハリパネのスチロールっぽさを消すためと、
 粘土の接着力を強めるために
 ジェッソで土台全体を薄く塗ります。
 乾かしてもう1回塗ります。
 2回塗ることで、塗りムラを防げます。
 
・山に粘土を盛りつけた段階で、素材を置いてみます。
 走行する電車が当たらないように確認をするためです。
 この段階で、山が少し大きいのがわかったので
 当初に考えていたよりも、木の位置を変えました。
 木は裾を粘土で固めて設置します。
 線路は接着しません。
・家の土台と地面の高さも粘土で揃えます。
・粘土を盛ったら、走行テストをしてみます。
 電車が素材に当たらないことを確認。
 少しでも当たる場所は粘土が乾く前に直します。

・ここで再考。
 白く残そうと思っていた場所の質感が不満なので
 粘土で埋めてテクスチャーを統一しました。

(ここまでの制作が1日)

(1週間後)
・粘土が乾いていることを確認して、装飾を開始します。
 ここからはちょっと慎重に。
・木工ボンドを2倍に薄めたものを多めに作っておき、
 木や草を付けたい場所に、そのボンドを塗りながら
 緑のカラーパウダーを振りかけ、指で押さえつつ
 パウダーを定着させていきます。
 ボンドに絡まってゴロゴロする固まりができますが
 草地らしくなるので、そのまま貼付けます。

(数時間後)
・ボンドが乾いたら、接着されていないパウダーを
 払ってのけます。

・同様にボンドを塗りながら、ライケンを貼ります。
 雰囲気を考えながら、箱庭作りの感覚で進めます。
・ここからは、私のこだわりですが、
 アクリル絵の具をエアブラシで全体的に吹き付け、
 濃淡を付けたリアル目な森林にします。

・水車小屋を山に置いてみました。
 こんな高所に水車?と思うのですが、かわいさ優先。
 水車の周りにアクリル絵の具で池を描きます。
・水の表現はグロスポリマーメディウムを使い、
 
ツヤを出します。
 ★注意★
 山の土台がスチロール製なので、
 シンナー系は使用禁止です。土台が溶けてしまいます。
 私の着色はすべて水彩アクリルです。
 トールペインティングと同じ。

・なんか、ほら。臨場感が出てきました。
 「鉄子、うっとり」のポイントです。
 実際にこの先には道を作っていませんが、
 暗い山道の入り口を思わせる感じにしています。

・裏庭です。
・情景の後ろ側には小川もあります。
・神社も参道も作っていませんが、
 その存在を感じる鳥居(手作り)を設置。
 凹みに濃いライケンを置き、山道を表現しました。
・子供から「こだわりリクエスト」があり、
 裏庭に「青いゴミ箱」を置くことにしました。
 先述の白い粘土を使用し、楊枝を使って細工します。

・バスに付属していた郵便ポストが赤無地だったので
 面相筆を使用し「〒」マークを描きました。
 細かい作業の間は、息を止めています。

・水車小屋の池の表現を付け加えました。
 屋根には汚しを入れました。
 写真ではわかりにくいですが(^^;)

・線路を敷く場所や周囲を土色で塗ります。
 アクリル絵の具を一回で塗ろうとすると、
 ベタついて乾きにくくなり、筆跡も残ります。
 薄めに塗って、乾かし塗る、を繰り返します。
 この写真は初回塗りのムラがわかりやすいよう
 フラッシュ撮影しました。

・数度塗装後の様子
・線路を置きます。
 バラストで固めてもいいのですが
 今回はメンテがしやすいように、
 線路を取り外せるようになっています。
 走行中に動かないよう粘土でサポートしています。
・走行テストをします。
 京福なので、京阪バスも置きます。
・今回の情景には、エンドレールも忘れず設置しました。
 トーマスのときに教えてくださった方
 どうもありがとうございました。

・いろいろな短い電車で走行実験します。
 絵本のキャラの電車は
少しスケールオーバーでした。
 駅舎の屋根を摺るので、屋根をサンドペーパーで
 少し削って解決しました。

・既製品の駅は富士山仕様だったので、
 富士山の絵と駅名を消しました。
・いろいろ、妄想ワールドの部品を設置します。
 無人踏切(購入したもの)も設置しました。
 発泡パネルをカッターナイフでカットして
 アクリル絵の具で塗って、踏切の構造を作りました。

・同スケールの車も置いてみました。
 (遊ぶ)

・京都市バスも必要な気がしたので、置きました。

 というわけで
 30コマも写真を掲載してしまいました。
 御覧いただきました皆様、
 誠にありがとうございました。

 皆様も情景作りを楽しんでくださいネ♪
 鉄ママ(ママ鉄)の胎教にもオススメです。

 保管はアクリルケースが最適です。

 


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