OHKA - 桜花
この絵に描いた飛行機は「桜花」という特攻兵器です。操縦席が付いた爆弾です。
1945年より実戦に投入され多くの命が失われました。
悲しいことでした。
私は「桜花」を描きたいと数年に渡って考えていました。
亡くなった命を、どうにかして包み込むような表現ができないか?と模索していました。
ある日、
私の大好きな京都円山公園の枝垂桜がズタズタの枝振りになっているのを知りました。
かつて美しい枝だった場所は花も咲けない空間となっていました。
悲しいことでした。
青春も咲かせずに死んだ兵士への思いが私の中でこの枝と重なりました。
二度と咲かせてはならない特攻機「桜花」と、枝振りを蘇らせた老桜。
絶望と希望を寄せて描きました。